モーセ最後の言葉

モーセ五書の最後の本であり、ギリシャ語のタイトルは「2つ目の律法」と言う意味を持っています。イスラエルの人々は40年間荒野を彷徨い、ヨルダン川の手前まで辿り着き、いよいよ約束の地に入ろうとしているところです。申命記はモーセが最後にイスラエルの人々に送ったスピーチがほとんどになります。
聞く・愛する
申命記6:4−5はとても有名な箇所で、イエス・キリストもこの言葉を参照しています:
「 聞きなさい。イスラエル。主は私たちの神、主はただひとりである。心を尽くし、精神を尽くし、力を尽くして、あなたの神、主を愛しなさい。」
「聞く」、「愛する」と言う単語が出来ます。ここに出てくる「聞く」とは単に「聞く」だけでなく、「応答する」と言う意味も含まれたヘブル語が使用されています。そして「愛する」も単に「愛の感情を抱く」だけではなく、「愛に伴う行動をする」と言う意味があるのです。モーセは人々に神に対して「応答・行動」するように勧めているのです。
祝福と呪い

モーセが話している相手は40年前に神に反抗した世代の子供達になります。40年経ったので反抗した世代はモーセ、ヨシュア、カレブを除いて全員死んでしまいましたので、モーセは今までの経緯を改めて説明し、神に与えられた律法も改めて説明します。カナンの地には見知らぬ人たちと見知らぬ宗教があるので、イスラエルの人々は自分が何者なのか、そして彼らが信じている神は誰なのかを理解する必要があったのです。
アダムとエバの時もそうでしたが、神は人を強制しないです。必ず選ぶ権利を与えてくれるのです。モーセも人々に2つの選択を与えています。「神に従う」か「神に従わない」かです。それに伴い「祝福」か「呪い」が与えられることをイスラエルの人々に語ります。申命記30:19に「いのちを選びなさい!」とモーセは人々に懇願している箇所が特に印象的です。
世代交代

モーセに代わり、ヨシュア(元々はホセアと言う名前)がリーダーに任命されます。モーセは最後に約束の地を見渡せる山に登り、息を引き取ります。神がアブラハムに何百年も前に約束した土地を取り返すためにイスラエルの人々がいよいよカナンの地に入ろうとしているところで申命記は終わってしまいます。
伝統的に申命記はモーセが書いたとされていますが、最後のところでモーセ自身が亡くなってしまっているので、恐らくモーセが一部書いたとしても複数の著者がいたと考えるのが正しいでしょう。創世記、出エジプト記、レビ記、民数記、申命記の5つの本はユダヤ教、イスラム教、キリスト教にとって大切な本です。引き続き旧約聖書の解説を進めていきますので、よろしくお願いします!
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3件のコメント
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